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GNU系ツールもばっちり使える、Windows の UNIX 互換環境を試してみる。

最近 UNIX に恋し始めているので、 SUA という Microsoft が公式に提供している UNIX 互換環境を試してみました。

Windows の SUA とはどんなモンなのか、前に少し試したんですが、使いづらいイメージしか無かったので、
手元の環境が Ultimate になったいま、本当にそうなのか試してみたいと思います。

結論から言うと、結構面白い環境。でした。

なお、
SUAを有効にするためには、Windows 7 or Windows Vista の Ultimate が必要です。

ブログでは Windows 7 Ultimate を元に説明します。

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入れると、Windows 上で Bash を立ち上げて、UNIX コマンドを打って動かしたり、

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Windows の cmd で提供されているコマンドを叩いて動かすことも出来ます。

勿論 bash ですんで、補完機能やキーボードショートカットはばっちりで、
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コマンドに対して補完掛けたりとかが可能です。


1.有効にするには。

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プログラムのアンインストールを選択。

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Windows の機能の有効化または無効化を選択。

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UNIXベース アプリケーション用サブシステム を有効にして、「OK」をクリック。

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スタートメニューを開き、すべてのプログラム内にある、
「UNIXベース アプリケーション用サブシステム」 をクリック。

ウェブサイトが開くので、
「Continue」、「No, I do not want…」を選んで「Continue」を押し、
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表示されたページから、64bit であれば amd64、32bit であれば x86 版をダウンロードします。

1.5 セットアップ

image Next をクリック

image Add or remove を選択。

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上の矢印の部分をクリックしてメニューを表示させ、「Entire feature」をクリックし、全部を有効にする。

image Next をクリック

imageNext をクリック

あとは、「Install」を押し、画面に従い完了させます。


2.拡張パックのインストール

今のSUA の状態ですと、純粋な UNIX で、GNU なソフトウェアは一切入っていない状態です。
結構 Linux 使っている方ですと、それが無いととてつもなく使いづらいかとおもいます。

そういえば、
このSUA は Microsoft が開発したものではなくて、Interix 社というところが作ったようで。
Interix 社のウェブサイトに追加パックとして、GNU系のソフトウェアをわんさか入れてくれるソフトが転がってます。

これを入れると、wget や vim といった超基本的な物から、
Python や PHP や Perl や Apache や GCC や、何でもかんでもわんさか入ります。

まさに Windows 上で動く UNIX ってところでしょうか。
cygwin でもいいって声が聞こえてきそうですが、パッケージ管理もあって、自由に削除、追加、アップデートが出来たり、
Microsoft がサポートしているので、OS との関係性も良さそうですし。環境を取り除くのも楽ですし。ってことで。

1.下記ウェブサイトにアクセスします。
SUA Community Microsoft Windows Subsystem for Unix-based Applications, Interix and SFU
(http://www.suacommunity.com/SUA.aspx)

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ウェブサイト下部にある、「Complete Toolset」をダウンロードします。

なおここでは、64bit 環境の場合は上と下、両方を。
32bit 環境の場合は、上だけダウンロードします。

また、ダウンロード時は、ドライブ直下にファイルを置かないと誤作動の原因となるので、
注意して下さい。

2.コマンドプロンプトを「管理者」として立ち上げて、インストール。
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立ち上がりましたら、

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対象ドライブの変更を行った後、 cd コマンドを用いて、ドライブ直下のダウンロードされた場所に移動します。

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(私の場合は Z ドライブにダウンロードしました。)

その後、ファイル名を打って実行させます。
(「pkg」と打って、TAB キーを押して補完させると便利。)

この際、64bit 環境の方は、
「pkg-current-bundlecomplete60x64.exe」を先に実行し、
その後、
「pkg-current-bundlecomplete60.exe」を実行すると良いかと思います。

すべて完了しますと、インストールは完了です。


追記事項。

先ほども述べましたように、これ、パッケージ管理機能が付いてます。
中身はUNIX のエミュレーションですので、
pkg_update や pkg_add などを使います。

搭載コマンドのリファレンスについては、
http://freebsd4-jman.kandk.co.jp/
このあたりを見ておくといいかと思います。

よく使うと思われますが、
「apt-get update; apt-get upgrade」 or 「yum update」と同様のことをするのは、
「pkg_update -a」で実行可能です。

ただ、リポジトリが新しくなっているのか微妙ですが、エミュレーションの面から FreeBSD や NetBSDなどの
リポジトリが使えるんじゃないかとにらんでます。

また、Cコンパイラに関して、
先ほどのパッケージを入れると gcc が入りますが、それ以外にも、
C89_COMPILER やそれに付随する変数を設定すると、
cc コマンドで Visual Studio のコンパイラがコールできるようになります。

gcc が入っているので、なんだかなーとは思いますが、Cは細かく仕様が異なる部分がありますので、
必要な方は是非。