Windows 10 で 3本指ジェスチャで仮想デスクトップを制御出来るようにしてみた。

どうもみむらです。
なんだかんだドタバタな日々を過ごしております。

 

いつものように Twitter を見ていましたら、
Windows 10 向けの3本指スワイプ(3本指ジェスチャ)でのデスクトップ操作のプログラムを
公開しわすれていたということに気づきまして。。。

 

実は情報セキュリティ系の学会の一つである、コンピュータセキュリティシンポジウム (CSS) 2015 にて交流会の余興のようなもので Windows 10 版を発表していまして。。。

 

・・・というわけで公開いたしました。


ダウンロードは次のリンクから可能です:
http://mimumimu.net/beta/programs/Synaptics_SwitchDesktop_10.zip

 

動作風景としてはこんな感じです・・

 

OS は Windows 10 のみを想定しており、
タッチパッドには「3本指が認識可能な」Synaptics 社製タッチパッドを想定しております。

 

また本ソフトウェアは
ソニー株式会社製 VAIO Pro 13 及び
VAIO 社製 VAIO Pro 13 mkII にて動作を確認しております。

 

仕掛けとしては、前作のものを細工し、自前でデスクトップ切り替えを行っていた部分を
キーボードジェスチャを送信するように書き換えてあるだけです。

 

 

要望等ありましたら、可能な範囲で対応します・・
https://mimumimu.net/community/
https://mimumimu.net/bbs/

 


Windows 7 及び 8 ユーザの皆様に関しましては、
Windows 7, 8 での3本スワイプによるデスクトップ切り替えの発表資料 / バイナリを公開しました。 – みむらの手記手帳
より、当該OS 向けのバージョンを入手可能です。

 


余談:

実は純正で機能は持ってるんです。

Windows 10の新しい「タッチパッドジェスチャー」を使いこなす – itmedia

ただ、ハードウェア要件(装置自体が要求する仕様を満たせているかどうか)が満たせていない場合、
Windows 10 で新しく乗っかったジェスチャが無効になってしまいます。

私が使用していた VAIO も要件を満たしていない部類でしたので、
このようなソフトウェアを使用して「似たような動作が出来るようにした」という
背景があります。

 

Microsoft Surface など、要件を満たしているハードウェアでは、
本ソフトウェアを使用せず(むしろ誤作動の元になります)純正機能で楽しんで戴き、
そうでない場合、本ソフトウェアで動作すれば御の字、というような代物です。

TeX Support for Visual Studio を作ってみた。

どうも。みむらです。
論文を書く日々が続いております。そろそろ完成させなきゃなんですが・・。

tex_vsaddon

そんなこんなで、
ちまちまと作っていた Visual Studio の TeX Support アドオンがいい感じに形になりましたので
ベータ版ではありますが公開いたします。

 

利点としては、次のような点があげられます:

Visual Studio のプロジェクトとして追加出来るため、他のプロジェクトと一緒に管理出来る。
F5 キーで pdf がビルドされる。 Debug ビルドにすれば、リーダーで自動的に開く。
画像ファイルは勝手にビルド時に extractbb される。
・ちゃんと色が付く。

こんなところでしょうか。

 

image

もし、やるならこんな感じですよね。

 

繰り返しになりますが、まだベータ版です。
分かる人のみが使用してください。

 

また、このプロジェクトは私の修論の気分転換の一環で作成されているため、
コードが非常に汚いです。

落ち着いたらリファクタリングしたいです。。


2016/01/27 17:11 update:

本日8時頃に公開いたしましたバージョンではシンタックスハイライトが
上手く動作しない事が判明しましたので、先ほどファイルを更新いたしました。

既にインストール済みの場合は再度ダウンロード頂き、
vsix ファイルから上書きアップデートが行えるようになっています。

 

2016/01/27 22:50 Update:

複数行に渡る TeX コードのハイライトの際に問題がありましたので
修正いたしました。
 


ダウンロードページ : http://mimumimu.net/beta/#VsTeXProj
直接ダウンロード: http://mimumimu.net/beta/programs/VsTeXProject.zip

ソースコード : https://github.com/mimura1133/vstex

ライセンスとしては今のところ MIT ライセンスです。


使い方:

1. 環境を準備する。

1.1. TeX の実行環境を準備する。

 

このプログラムの実行には、LaTeX 環境が必要になります。
具体的には、 pLaTeX or LaTeX,  bibtex, extractbb, dvipdfmx を使用します。

もし環境が準備できていない場合は、阿部さんというかたが作成し提供されている
「TeX インストーラ3」を使用しますと簡単に準備が出来ます。

ダウンロード:http://www.math.sci.hokudai.ac.jp/~abenori/soft/abtexinst.html

ページ下部の「最新版」と書かれたリンクからプログラムがダウンロード出来ます。

image

 

展開したファイルのうち、 abtexinst.exe を実行します。

image

後は「次へ」をクリックして画面に従っていくだけですが(デフォルトのままで大丈夫です)

もし「不明なエラーが発生。ログファイルを見ると何か分かるかも知れません」と出る時は、

image

image

ダウンロード先の URL をこのように、“core.ring.gr.jp” にすると
上手くいくかも知れません。

 

あとはひたすら完了するのを待ちます・・。

image

 

1.2. Visual Studio の実行環境を準備する。

Visual Studio が入っていない場合は、こちらもインストールをお願いします。

ダウンロード: https://www.visualstudio.com/ja-jp/downloads/download-visual-studio-vs.aspx

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Visual Studio Community で動作しますが、それ以外にも Professional や Enterprise でも動作します。
(Express でも動作するようには設定してありますが、動作確認はしていません。)

またインストール時にメモリが不足していると、コンポーネントのインストールに失敗した表示が出てセットアップに失敗するようです。 VM 上で行おうとする方は気をつけてください。

 


2. アドオンをインストールする

下記リンクよりアドオンのファイルをダウンロードします。

ダウンロード: http://mimumimu.net/beta/programs/VsTeXProject.zip

 

中に入っている VsTeXProject.vsix をダブルクリックしますと、インストーラが起動します。

image

よろしければ、「インストール」をクリックしてインストールを完了させてください。

なお、このとき Visual Studio が起動中の場合
インストール後に Visual Studio を起動し直してください。

 


3. TeX プロジェクトを作る

起動させましたら、
他のプロジェクトを作るときと同じように、プロジェクトを作成します。

image

 

左側のテンプレート一覧“TeX Project” が追加されますので、それを選択すると、
TeXProject が選択できるようになります。

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作成画面になれば、プロジェクトの作成は完了です。

image

 


4. TeX を書いて pdf を作る。

このページの「ファイルの作成」にある内容を書き込んで見ましょう。

https://texwiki.texjp.org/?LaTeX%E5%85%A5%E9%96%80%2F%E6%9C%80%E5%88%9D%E3%81%AE%E4%BE%8B

image

おそらく上記の画面のようになったと思います。
(撮影用に文字サイズを大きくしてあります。)

その状態で F5 キーを押してみましょう。

pdf がビルドされ、上手くいけば関連づけられたプログラムで pdf が開きます。

..もし開かなかった場合(特に初回):
ベータ版特有のあれですが、プロジェクトファイルを再読込すると治ります。

また “Debug ビルド” になっているか確認してください。
Release ビルドでは出力ファイルを開かないようになっています。

 

手っ取り早く再読込するには:

1.プロジェクトを右クリックし、「プロジェクトのアンロード」を選択。

image

 

2.アンロードされるので、もう一度右クリックして「再読み込み」を選択。

image

 

。。。たぶんこれで F5 キーを押した時に、ちゃんと開くようになるはずです。

 


5. pdf ファイルを取りだそう

プロジェクトファイルの置いてあるフォルダに “pdf” というフォルダが出来ており、
最後に正常にビルド出来た pdf ファイルがここに置かれています。

image

 


6. 画像を入れてみよう

6.1. 画像をプロジェクトに入れる

プロジェクトの中に画像をドラッグ&ドロップするなどして追加します。

image

このとき、画面下部の「プロパティ」の “Build Action”
”Picture File” になっていることを確認してください。

image

 

また、ファイルをマウスオーバーすると画像が表示されます。

image

 

6.2. tex の中に画像を参照するコードを書く。

ドライバとしては dvipdfmx になりますので、
頭に dvipdfmx を usepackage して、画像を挿入したいところで includegraphics をします。

コードとしては こんな感じになります:

\documentclass{jsarticle} \usepackage[dvipdfmx]{graphicx} \begin{document} 吾輩は猫である。名前はまだ無い。 どこで生れたかとんと見当がつかぬ。 何でも薄暗いじめじめした所で ニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。 吾輩はここで始めて人間というものを見た。 \includegraphics[width=4cm]{img101.png} \end{document}

 

 

そして、これをビルドするとこのような感じになります:

image

 


7. そのほかの機能

7.1. カスタムビルド

既定のビルド方法ではなく、独自のビルドを行いたい場合、
プロパティの “Custom Tool” 欄に記述します。

image

ここに書かれたプログラムにパラメータとして対象のファイルのパスが渡されますので、
後は煮るなり焼くなり。

込み入ったことをしたい場合は、バッチファイルを別途作成し、
ここの欄にそのファイルへのパスを書くといいと思います。

 

7.2. ビルドアクションについて

ビルドアクションには Compile,  Picture, Content の3つがあります。

それぞれ次のようになっています:

Picture:
画像処理用。ビルドの一番最初に処理される。
指定されたファイルを “extractbb” コマンドに与え、 xbb ファイルを生成する。

Content:
コンテンツ処理用。ビルドの二番目に処理される。
何も書かなければ何もしない。
eps ファイルなど、処理をしなくても直接読み込める形式のファイル
分割した TeX ファイルのうち、 include で読み込まれるファイルをこれに指定します。

Compile:
TeX ファイル処理用。ビルドの最後に処理される。
pLaTeX → bibtex → pLaTeX → dvipdfmx の順番で実行されて処理される。

 

7.3. プロジェクトプロパティについて

image

Processor:
LaTeX の処理ソフトを指定します。既定は platex です。

Path:
LaTeX のコマンド類が置かれているフォルダを指定します。
空欄の場合は %PATH% の中から検索します。(既定)

 


8. サポートについて

何かありましたら、サポート掲示板 ( http://mimumimu.net/bbs/Support/ ) までお願いします。

また、開発者の方で Pull-Request を投げてくださる方は、
Github に対して直接お願いします。 ( https://github.com/mimura1133/vstex )

また、直接連絡が必要な場合は、
連絡先ページ ( http://mimumimu.net/community/ ) よりお願いします。

 


そんなわけで、もし使う人が居れば・・どうぞ・・!

Visual Studio での TeX 編集を頑張ってみる。

どうもみむらです。絶賛修論作成期間です。

修論書きたくない?なら書くな。いやいや。
こう、楽しく書きたいんですよね。修論。

そんなわけで、こっそりですが Visual Studio の TeX 対応拡張を
修論の現実逃避目的で開発を開始しました。

こうすると、TeX を書くのは「デバッグ」の一環になるのでとても楽しいです。


現状はこんなところ:

2016-01-18 (4)

2016-01-18 (5)

 

以前、色づけとビルドの部分のみを取り出して、

 

こういう感じで作ったことがありましたが、
今回はこのレベルではなくてカッチリと作り込む感じです。

例えば、画像ファイルはビルド時に自動的に extractbb されるとか。
あとは tex ファイルを eps 化して、プレビュー画面を付けてみようかなぁ・・とか。

もちろん、エラー欄にビルドエラーとかの表示は出しますけどね!

 

本来の修士論文の方をあくまでも優先するのと、
修士論文が仕上がってしまったら開発を投げてしまう可能性があるので、
そうしたら・・いえ、なんでもないです。

 

もし気になる方が居れば、こちらにてソースコードを公開しています。
https://github.com/mimura1133/vstex

基本的に、私が書いた部分に関してのライセンスは MIT ライセンスで。

であであー。

Visual Studio 2015 で独自言語に対応させてみる。

みむらです。
新年初めての記事ですかね。明けましておめでとうございます。

一年の計は元旦にありということで、元旦から大幅に過ぎてしまいましたが
書き初めを。


何をするか、ということですが
タイトルにあるとおり「独自言語に対応させてみよう」ということで。

2016-01-16 (1)

たとえばこういう感じのが30分ほどで作成できます。


とはいえ、こんなことをしようとする人は、
たぶん放っておいても大丈夫そうな皆さんしかいなさそうな気もしますので、さくっとポイントのみ。

 

まず、作るためには “MPF for Projects” というのを使用するのが楽ちんなのですが、
Visual Studio 2015 用が出ていないようでしたので適当に作って公開しました。

https://github.com/mimura1133/uo_mpfproj14

この中にある “Samples/UsagiProject” の中身を見ると、大体の作り方が見えてくるかと思います。


1. とりあえず、新しい言語プロジェクトを作る:

CustomProjectPackage.cs を開くと、
このようにプロジェクト名とプロジェクトファイルの拡張子を指定できますので、
ここを適当にごにょごにょ。

image

次に上記でごにょごにょした形に合うように、 Templates フォルダ内を設定します。

Projects の中に作ったプロジェクトファイルとアイコンが、
新規作成時のプロジェクト一覧に並びます。

image

デフォルトのままですと、こんな感じですね。

image

 

重要な点として、このとき “Template” フォルダの中身について
ビルドアクションを “コンテンツ” そして “Include in VSIX” を “True” にする
必要があります。

これを忘れると、プロジェクト一覧に出てこなくなります。

image

 


2. 作ったはいいけれど、コンポーネントが読み込めないとかのエラーが出る。

主に、 “Microsoft.VisualStudio.Project” が読み込めないエラーだと思います。

デバッグ中に例外が出て、読み込みが無視されている場合は再ビルドで治る事がありますが、
それでも治らない場合。

extension.vsixmanifest および source.extension.vsixmanifest の “資産” のところに、
”MefComponent” として自身が登録されているか
どうかを確認してみてください。

image

私もこれで2時間潰しました orz.

 


あともう一つ。

ソリューションのファイル群が置いてある場所までのパスに日本語が
入っていないかどうか。

vsix に閉じ込めるファイルやソースのファイルは日本語でも問題なさそうなのですが、
そのソリューション一式のファイルまでのパス中に日本語が入っていると、
インストールしても何も出てこない vsix ファイルが生まれます。

たぶん vsixmanifest の処理あたりで問題が起きていそうな気がしますが、
詳しい所はよく分かりません。。


3.F5 でデバッグしたい!

まず、自身の参照のところに

Microsoft.VisualStudio.Modeling.SDK.Integration.14.0

を入れておきます。
次に、プロジェクトのプロパティより、「デバッグ」の「外部プログラムの開始」に

C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 14.0\Common7\IDE\devenv.exe

と記述し、コマンドライン引数に

/rootsuffix Exp

と書くといい感じに F5 でデバッグできるようになります。

 


そんなこんなで、色々と楽しい事が出来そうな Visual Studio さん。

image

Visual Studio 2015 の vsixmanifest を見ると、
このように Express 版に対してもインストール設定ができるようなので
私のようなフリーソフト作者にとっては、わざわざお高いソフトを導入してもらわなくても試してもらえるってことで、とてもわくてかです。

 

そんなこんなで、私の書き初めは今年も C# から。
それではみなさん Happy Visual Studio Life を。

No Visual Studio, No…. いや、 VS なくても頑張れるかな・・

サーバマシンを入れ替えました。

どうも、みむらです。

ある夜。
サーバに設定しておいたプログラムが書いたとおりに動作しなくなり、
直すか、と。

自動でアップデートするようには(当時)設定していませんでしたし、
おかしくなる前1ヶ月程度は、特にログインして設定変更をしたりもしていませんでしたので、

ある意味で

image

というような感じになっていました。

ニコニコ大百科の下記の記事を見てみますと、
何もしてないのに壊れたとは (ナニモシテナイナラコワレナイとは) [単語記事] – ニコニコ大百科

賢明な読者諸君にはお分かりの通り、基本的に何もしなければパソコンは壊れないのである。

ということだそうですが、壊れるよ!

 

下の方、色々と雑談が書いてありますが、
技術的な内容に関しては半分から下の方に書いてあります。

 


 

まず試すのは、再起動ですよね。でもこれが「決定打」でした。

reboot とコマンドを打つと、
I/O エラーの表示がぼこぼこ出ながらシャットダウンが進行し、
そのまま電源が切れました

あれ、コマンド間違えたかな・・と電源ボタンを押すのですが、電源は入らず。
CMOS クリアすればいいかな? とやってみるも入らず。

電源経路に問題が起きたかな・・とサーバマシンまでの電源経路を確認してみるも
正常に給電できている。

 

そんなわけで、電源かマザーボードか、その他パーツが壊れているのかな・・と思い
とりあえずマザーボード変えてみるか・・ということで買うことにしました。

 


 

そういえば・・

大阪はいいところですね。
ビールで人間、ここまで幸せになれるとは思いませんでした。

なんでこんなことを書いたのかと言えば、
CTF for ビギナーズ 大阪 が “CTF だけ” という内容で開催されたのですが、
あのときに丁度、マザーボードと一緒に大阪市内を行動していました。

 


 

というわけで帰宅後、
マザーボードが用意できまして
電源を繋いでみますとちゃんと電源が入って UEFI の画面が出てきまして、
「おっ、これでいける・・!」と。


そのときは環境を移行するにしても、別にやる事がありましたので
後回しにしよう・・と数日眠らせることに。

 

・・どうでもいいですが、やはり何かに集中しすぎて、
「気づかないストレス」が貯まっている時は恐ろしいものですね。

メモリは増やした方がいいんじゃね!」とか
「そういや、サーバを SSD にしたらうるさくなくていいかも!」と
ふらっと秋葉原の九十九さんにいって買ってきてしまいました。

 

 

店に行って何か買い物をすると、
一時的にストレスが吹っ飛ぶのもあって、こう、実にクレジットカードというものは恐ろしい

 

なんだかんだ今年を軽く振り返ると、結構根詰めると、
「目の前にある一番優先度の高いことを熟す」か「ストレス解消が出来るものをする」の
どちらかのみしかしなくなることが分かりました。

そんなわけで最近は、
最長でも半日ぐらいのクオンタムなプリエンプティブ・マルチタスクな感じ
割当て時間は短くても、一通り全部の平行している事に手を出そう・・と思いました。
LINE しかり、Twitter しかり、Facebook しかり。。

 

 


 

サーバ構成

さてさて。閑話休題。

そんなわけでサーバ構成はこんな感じになりました:

マザーボード ASRock N3050B-ITX  / 9千円ぐらい.
(Intel® Dual-Core Processor N3050)
メモリ CFD W3N1600Q-L4G / 6,782 円
ストレージ SanDisk SD8SBAT128G (@5,480円) * 2 = 10,960 円
ケース 流用.
OS Microsoft Hyper-V Server 2016 (!)

最初は Linux を直に走らせる予定だったのですが、
「Intel VT が乗っている・・? Hyper-V 上で動かしてみるか」とやってみたところ、
これが思ったよりも快適に動作してしまったのでこのまんま、という感じです。

 


 

動かしてみてどうよ

Hyper-V Server は RSAT を使って他の Windows マシンから管理します。
ネットワーク構成はこんな感じ(とっても端折ってます。

 

image

 

でもって、実際の Hyper-V マネージャの状態はこんな感じ。

 

image

 

そして、普段動かしている状態で、
サーバの CPU 使用状況はこんな感じになっています。

image

 

なんだかんだ、Linux 3台起動してごにょごにょやっていても、
CPU は普段省電力な状態になっていて、
熱をそこまで発生しないため ファンは普段止まっています。
SSD 構成なのもあってうるさく無いですし。

 

Facebook や Twitter に記事のリンクを貼り付けて、アクセスが一気にやってきたときも、
大体 0.8 Ghz あたりまでで全部捌ききってしまいますので、
このあたりはさすがだな・・と。

 

また Hyper-V 上に乗っているため、
何か大きな変更を加えようとしたときにはチェックポイントを設定できますし、
VLANを切ったり、通信をミラーさせたり、ソフトウェアベースで自由自在に出来るため、
色々と遊べるな・・とニヤニヤしています。

 

ただ、悪い点もありまして、
まず、Hyper-V マネージャで VM の画面を表示したときと、
スパム業者がコメントを連投してきた時に
CPU のクロックが 1 Ghz 程度にひょこっと上がることがありまして、
このあたりに関しては・・どうしようもないのかなと。

 


 

サーバの設定など。

 

ゲスト環境:

ゲストでは CentOS 7 x86_64 が動いています。
でもって、通信周りはいったん Router VM がすべて受け付けて、
その後 Web サービスと メールサービスに分かれて各 VM が受け付けるようになっています。

 

あとは SELinux を有効にする・・とか。

もしいい感じの設定が分からない場合は、
基本的にはデフォルトの設定を見て、自分の環境に合わせた変更をすればいいのかな、と思います。

たとえば、ウェブサーバのファイルであれば
“semanage fcontext –l | grep /var/www”
などを実行して雰囲気をみたり、

ポートであれば
“semanage port –l | grep http” として雰囲気をみたり。。

その他、設定方法については
SELinux で restorecon してあうあう – みむらの手記手帳
を見て頂ければと思います。

 

ウェブサーバは Apache で動いていますが、MPM は “event” で稼働しています。

・・なんとなく、 nginx は早いよ! という指摘に対して
“Apache はどこまでいけるん?” と気になったというのが理由で、
実際そこまで Apache に愛着はあんまりありませんが、
やってみたところ「早いな」と思ったのが印象です。

 

 

ホスト環境:

サーバに関しては、 Hyper-V Server 2016 のテクニカルプレビュー版を使っています。

「面白いな」と思うところとしては、
このように Linux が セキュアブート有効な状態で起動できる、というところでしょうか。

image

第一世代ですと、余計なエミュレーションが走るとのことで、
第二世代で稼働できるというところはいいな・・と思うのですが、
実際どうなのか・・というところは、全く検証できていませんので、「気持ちの上で」ということにさせてください。

 

それと、これはもしかすると前のバージョンの Hyper-V でも対応出来ていたのかもしれませんが、
ゲスト OS で /proc/cpuinfo を見ますと、flags に ”aes” が含まれていまして、
AES-NI が使えるのかな・・?とぼんやり期待しています。

その一方で “avx” が出てこないのは、なんだかなーとも思いますが。

 

 

それと、これは MS 的には非推奨だと思いますが、
C ドライブをミラー状態にしてあります。

image

あんまりおすすめしませんが、
次のように操作すれば作成できました:

1. Hyper-V Server を GPT 形式で通常通りインストールする。
2. Linux で起動してパーティション情報をコピーする。

コピー方法 (/dev/sda の情報を /dev/sdb にコピーする場合)

sgdisk -R /dev/sdb /dev/sda
sgdisk -G /dev/sda

やっている事としては、1行目でパーティション情報をまるっとコピーして、

2行目で GUID を再生成する・・という動作になります。

もしディスクが片方使えなくなってもシステムが起動できるようにする場合、

回復パーティションや efi ファイルが入っているパーティションを dd でコピーしておきます。

dd if=/dev/sda1 of=/dev/sdb1 bs=32M
dd if=/dev/sda2 of=/dev/sdb2 bs=32M
dd if=/dev/sda3 of=/dev/sdb3 bs=32M

 

3.  C ドライブ部分に該当するパーティション(一番最後にある大きいパーティション)を消す。
4.  Hyper-V Server を起動して、2つともダイナミックディスクに変換する

diskpart コマンドにて、次のコマンドを入力します:

select disk 0
convert dynamic
select disk 1
convert dynamic

5. C ドライブのパーティションをミラー設定にする。

diskpart コマンドにて、次のコマンドを入力します:

list volume
 -- ボリュームの一覧がここで出てきます --
select volume (C ドライブのボリューム番号)
add disk=1

 

今のところこれで問題なく動作はしているようですが、

サーバ構成がぶっ飛んだときにどこまで戻せるか、というのは今のところ不明です。

Microsoft としてもこの構成は推奨していないと思います。

( RAID-1 構成を普通に組もうとすると怒られるため。

 


 

まとめ

そんなこんなで、

ちゃんと動くのか、障害発生時はどこまで対応出来るのかというところは

色々と未知数なところはありますが、

現時点において省電力管理のしやすい自宅サーバができあがったかな・・と。

 

もし N3050B-ITX のパワーがどんなもんか知りたい、という人がいましたら

このような感じで「個人的なサーバ用途には十分使えますよ」と答えられるかと思います。

現にこのウェブサイト自体が、このサーバ上で動いている、ということもありますし。

 

ただ、大きめのデータベース処理であったり、

動的コンテンツがいっぱいあるウェブサービスを動かそうとしていたり、

録画サーバでエンコード機能も持たせたいという場合は色々と考える必要があるかと思います。

ですが、石自体は AVX2 も搭載されていますし、

Intel Quick Sync Video も乗っているようですので、

上手く使えば動画エンコードも回せるのかもしれません。

(たとえば、夜にアニメを録画して、そのほかの時間でエンコードをするとか。)

 

・・・というわけで、使い方によっては色々と遊べるマザーボードだと思います。